妊娠中の貧血対策|基準値と赤ちゃんへの影響、食べ物と鉄分サプリの選び方

妊娠中の貧血対策|基準値と赤ちゃんへの影響、食べ物と鉄分サプリの選び方

妊婦健診で「少し貧血気味ですね」と言われて、不安になっていませんか。妊娠中は、ふだん貧血と縁のなかった方でも貧血になりやすい時期です。めまいや息切れ、疲れやすさを感じて、「赤ちゃんに影響はないの?」と心配になりますよね。

先に結論をお伝えすると、妊娠中の貧血対策のポイントは次の3つです。

  • 妊娠中の貧血の多くは鉄不足が原因。妊娠中期・後期は鉄の推奨量が1日8.5mg上乗せされる
  • 食事では、吸収されやすい「ヘム鉄」を含む赤身の肉や魚と、ビタミンCを一緒にとる
  • 食事で足りない分はサプリで補い、貧血と診断されたら医師の指示に従って鉄剤を使う

この記事では、妊娠中に貧血になりやすい理由と基準値、赤ちゃんへの影響、食べ物や鉄分サプリでの対策をわかりやすく解説します。

目次

妊娠中に貧血になりやすい理由

妊娠すると、お腹の赤ちゃんに酸素や栄養を届けるために、お母さんの血液の量が大きく増えます。ところが、血液の液体の部分(血しょう)が増えるほど、赤血球は増えません。そのため、血液が薄まったような状態になり、検査の数値が下がりやすくなります。

さらに、赤ちゃんは成長のためにお母さんから鉄を受け取り、生まれたあとに備えて体にたくわえていきます。胎盤をつくるためにも鉄が使われます。こうして妊娠中は、鉄がどんどん必要になるのです。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」でも、鉄の推奨量は妊娠初期で1日2.5mg、中期・後期では1日8.5mgが上乗せされています。食事だけでこれだけの量を毎日とるのは簡単ではなく、妊娠中期以降に貧血を指摘される方が多いのはこのためです。

参考:日本人の食事摂取基準(厚生労働省)

妊娠中の貧血の基準値と症状

ヘモグロビン11g/dL未満が目安

貧血かどうかは、妊婦健診の血液検査で、ヘモグロビン(Hb)やヘマトクリット(Hct)の値を見て判断します。妊婦の貧血の基準は、時期によって次のように示されています。

時期ヘモグロビン(Hb)ヘマトクリット(Hct)
妊娠初期11g/dL未満33%未満
妊娠中期10.5g/dL未満32%未満
妊娠後期11g/dL未満33%未満

※MSDマニュアル プロフェッショナル版「妊娠中の貧血」の記載をもとに作成。実際の判断は、健診を受けている病院の基準に従ってください。

妊娠中の貧血の原因でいちばん多いのは鉄不足(鉄欠乏性貧血)で、次に多いのが葉酸不足です。どちらも、妊娠中に必要量が増える栄養です。

参考:妊娠中の貧血(MSDマニュアル プロフェッショナル版)

よくある症状

貧血になると、体に酸素が行きわたりにくくなり、次のような症状が出ることがあります。

  • 疲れやすい、だるい
  • 階段や坂道で息切れや動悸がする
  • 立ちくらみ、めまい
  • 顔色が悪い、爪が割れやすい

ただ、こうした症状は、妊娠そのものによる体の変化と見分けにくく、自覚症状がないまま健診で見つかることもよくあります。妊婦健診の血液検査は、貧血を早く見つけるためにも大切です。

妊娠中の貧血による赤ちゃんへの影響

軽い貧血であれば、すぐに赤ちゃんに大きな影響が出るわけではありません。ただし、貧血が続いたり重くなったりすると、早産や、赤ちゃんの発育不全などと関係することが知られています。

また、出産のときにはある程度の出血があるため、貧血のまま出産を迎えると、産後の体の回復に時間がかかったり、疲れやすくなったりします。産後は赤ちゃんのお世話で休む時間も限られるので、妊娠中のうちに貧血を改善しておくことが大切です。

「健診で貧血と言われた」という方は、必要以上に不安にならず、これから紹介する対策を始めていきましょう。

妊娠中の貧血対策:食べ物

貧血対策の基本は、毎日の食事で鉄をしっかりとることです。

吸収されやすい「ヘム鉄」をとる

食べ物に含まれる鉄には、肉や魚に多い「ヘム鉄」と、野菜や豆、海藻に多い「非ヘム鉄」の2種類があります。ヘム鉄のほうが体に吸収されやすいので、赤身の肉や魚を意識してとるのがおすすめです。

種類多く含む食品
ヘム鉄(吸収されやすい)牛もも肉などの赤身の肉、かつお、まぐろの赤身、いわし、あさり
非ヘム鉄小松菜、ほうれん草、枝豆、納豆、豆腐、ひじき

レバーは鉄が多い食品ですが、ビタミンAも多く含みます。妊娠初期にビタミンAをとりすぎると赤ちゃんに影響が出るおそれがあるため、レバーを毎日のように食べるのは避けましょう。

ビタミンCと一緒にとり、食事中のお茶は控えめに

非ヘム鉄は、ビタミンCと一緒にとると吸収されやすくなります。小松菜のおひたしにレモンをかける、食後に果物を食べるなど、組み合わせを工夫してみてください。たんぱく質も、鉄の吸収や血液づくりに役立ちます。

一方、緑茶や紅茶、コーヒーに含まれるタンニンは、鉄の吸収をさまたげるといわれています。食事中や食後すぐにたくさん飲むのは控えて、時間をずらして飲むのがおすすめです。妊娠中はカフェインのとりすぎにも気をつけたいので、麦茶や白湯などに置きかえるのもよいでしょう。

妊娠中の貧血対策:鉄分サプリ

鉄は、食事だけで必要量を満たすのが難しい栄養です。つわりで食事がとりにくい時期や、肉や魚があまり食べられない方は、サプリで補うのもひとつの方法です。

鉄分サプリの選び方

  • 吸収されやすい鉄か:ヘム鉄を使ったサプリは、胃への負担が少なく続けやすいといわれています
  • 葉酸も一緒にとれるか:葉酸不足も貧血の原因になるので、妊娠中は葉酸と鉄を一緒にとれるものが便利です
  • お通じへの配慮があるか:鉄をとると便秘ぎみになる方もいるので、乳酸菌や食物繊維が入っていると安心です
  • 毎日続けやすいか:粒の大きさ、におい、価格

たとえば妊娠中向けの葉酸サプリ「mamaru(ママル)」は、1日4粒で、ヘム鉄を中心としたブレンドヘム鉄10mgと、モノグルタミン酸型の葉酸400μgがとれます。乳酸菌(約250億個)や食物繊維も配合されていて、鉄とお通じの両方を意識した設計です。

貧血と診断されたら医師の指示に従う

健診で貧血と診断された場合は、サプリではなく、医師が処方する鉄剤で治療することがあります。鉄剤は、サプリよりずっと多くの鉄を含む薬です。処方された鉄剤とサプリを自己判断で一緒に飲むと、鉄のとりすぎになることもあるので、飲んでいるサプリがある方は必ず医師に伝えてください。

鉄剤を飲むと、吐き気や便秘、胃のむかつきが出ることがあります。つらいときは我慢せずに相談しましょう。飲み方や薬の種類を変えてもらえることがあります。

妊娠中の貧血についてよくある質問

妊娠初期から貧血対策をしたほうがいいですか?

妊娠初期は鉄の上乗せが2.5mgと少なめですが、妊娠前から鉄が不足している女性は少なくありません。妊娠中期以降に必要量が大きく増えることを考えると、初期のうちから鉄を意識した食事やサプリを始めておくと安心です。

鉄分サプリはいつまで飲めばいいですか?

妊娠中期・後期は鉄の必要量が多いままなので、出産まで続けるのが一般的です。授乳期も鉄の上乗せがあるため、産後は授乳期向けのサプリに切り替える方も多くいます。葉酸サプリをいつまで飲むかは、次の記事でまとめています。

mamaru(ママル)はいつからいつまで?ミタスからの切り替え時期を週数別に解説

貧血だと出産のときに困ることはありますか?

出産では出血があるため、貧血のままだと、産後に体がつらくなったり回復に時間がかかったりすることがあります。病院によっては、出産前に貧血の治療をしっかり行うよう指導されることもあります。健診での指示に従って、出産までに整えておきましょう。

まとめ:鉄を意識した食事とサプリで、早めの貧血対策を

妊娠中は、血液の量が増えたり、赤ちゃんに鉄を届けたりするため、貧血になりやすい時期です。妊娠中期・後期は鉄の推奨量が1日8.5mg上乗せされ、食事だけで補うのは簡単ではありません。

赤身の肉や魚でヘム鉄をとり、ビタミンCと組み合わせるなど、食事を工夫したうえで、足りない分はサプリで補いましょう。貧血と診断されたときは、医師の指示に従って鉄剤で治療します。

葉酸と鉄を一緒にとれて、お通じにも配慮したサプリを探している方は、mamaru(ママル)をチェックしてみてください。

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